大樹をめざして

 いよいよ芽吹きが始まり、あるものは大地に根を下ろして命をつなぐ準備に大忙しのようです。 去年の秋、母樹から栄養をタップリ頂き丈夫な殻に身を包んで地上に落下しました。冷たい霜に持ち上げられたり、湿った重い雪に押さえつけられたりカラカラの風に吹きまくられやっと待ちに待った時が巡って来ました。大樹になるための第一歩の開始です。 私はこの写真(コナラ)を撮るまでドングリの底、つまり尖ってない方から根が出て尖ってる方から双葉が出るものと思っていましたが、それがまったく逆で尖った方から地面に根を突き立て、固い殻を脱ぎすてるのです。先入観を事実で訂正されることは「ヘエー、そおナンダー」と素直に嬉しく得した気分にさせてくれます。固い殻の中の鮮やかなオレンジ色にも新発見の得した気分になれました。