雪上の足跡

山麓に生息する動物は普段なかなか目にする事ができません。それは、ほとんどの動物が夜行性と言う事もあるのですが、観察眼不足が一番の原因のようです。森を歩いているといろんなところからこちらを観察している目を感じるんだよと、ハンターに聞いた事があります。にわか観察者では目の前にいる動物達を見逃しているのでしょうね。 ところが、雪が地面を覆うとそれはもうにぎやかなものです。夜中歩き回った動物達の行動が一目瞭然。足跡がどの種のものかが判別出来るようになるとこれがまた楽しいのです。 中でもすぐに判別出来るのがノウサギです。長い後ろ足と短い前足で雪上にスタンプされた独特のパタンは一度覚えると迷う事なく判別できます。彼らがどのようなルートをとっているのか追跡できるのは冬ならではの観察方法なので、足跡を追ってはやおら立ち止まり腕組みしてフムフムと探偵オヤジをやってます。写真はそのノウサギの足跡。 我が家のベランダで生活を共にしたノウサギのウーチャン。キツネに首の後ろを噛まれてダウンしている所を救って、そのまま居着き9羽の子供を産み13年間生きたスーパーウサギ、本が一冊書けるほどエピソードに満ちた一生でした。この話が始まると止まらなくなりますので、残念ですがこのあたりで終了しなければなりません。何かの機会にウーチャン・ストーリーをまとめてみたいと思っています。さて、今夜はどんな動物が来てくれますやら。